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カテゴリー:感染症
罹患リスク ★★★★
死亡リスク ☆
(日本推計)罹患率約7868.4/十万人、致死率0.1%以下、死亡率2.7/十万人
時期と対象
11月下旬から、翌年4-5月まで(1-3月はピーク)
A型は平均相対湿度50%以下になると流行しやすい
男女問わず、全ての年齢層に感染する
先進国における死者は65歳以上が最も多い
- wikipedia
症状
潜伏期間 1–2日が通常であるが、最大7日までである
- wikipedia
発熱(38℃以上)、頭痛、のどの痛み、関節痛、筋肉痛、咳、鼻水、倦怠感・だるさ、急激に発症
合併症
肺炎、インフルエンザ脳症、ARDS(急性呼吸窮迫症候群)、急性心膜炎、心筋炎など
- DoctorsFile
予防
予防接種、密閉・密集・密接を避ける、正しいマスクの着用、咳エチケット、流水と石けんでの手洗い、手指消毒用アルコール、適度な湿度を保つ、定期的に換気
インフルエンザウイルスによって発症する感染症のこと。インフルエンザウイルスは構造の違いでA型・B型・C型の3種に大きく分けられ、そのうち主にA型とB型のウイルスが冬場に大きな流行を起こす。B型はA型の流行が終息する春先に流行することが多い。感染経路としては、感染者の咳やくしゃみで周りに飛び散った飛沫を吸い込む飛沫感染のほか、手や物に付着したウイルスで感染する接触感染がある。潜伏期間(ウイルスに感染してから発症するまでの期間)は1~4日程度(平均すると約2日)で、特にA型で強い症状が出やすい。小児や高齢者では重症化することがあり、インフルエンザ脳炎などの合併症が起こることもある。
症状 | 風邪 | インフルエンザ | 新型コロナ |
---|---|---|---|
発熱 | まれ | 頻出 (37-38℃) |
微熱 87.9% |
頭痛 | まれ | 頻出 | 13.60% |
疼痛 | わずか | 大部分 重度となりえる |
14.80% |
疲労・脱力 | 時々 | 大部分 2-3週続く |
38.10% |
極度の疲労 | なし | 大部分 | あり |
鼻汁 | 頻出 | 時々 | わずか |
くしゃみ | 頻出 | 時々 | わずか |
のどの痛み | 頻出 | 時々 | 13.90% |
咳 | あり | あり | 空咳 67.7% |
感染後1~3日ほどの潜伏期間を経て複数の症状が数時間単位の非常に短い期間で急激に発症。風邪は発症後の経過が緩やかでくしゃみや喉の痛み、鼻水・鼻づまりなどが主たる症状であるのに対し、インフルエンザは発熱(38℃以上になりやすい)をはじめ、頭痛、喉の痛み、関節・筋肉の痛み、咳、鼻水、全身のだるさなど全身に症状が急激に現れることが特徴。子どもや高齢者、妊婦、また免疫力が弱っている人が感染すると、肺炎や、インフルエンザ脳症、ARDS(急性呼吸窮迫症候群。肺胞でのガス交換がうまく行えず、急な息切れや呼吸困難などが出現する病態)、急性心膜炎、心筋炎などの病気に発展するなど重症化しやすい。
国/地域 | 罹患率(/十万人) | 致死率(%) | 死亡率(/十万人) |
---|---|---|---|
日本 | 7868.4 | 0.03% | 2.7% |
- 厚生労働省 死因簡単分類別にみた性別死亡数・死亡率(人口10万対)H30
- Yahoo! 新型コロナウイルスと季節性インフルエンザ~比べて良いのか
季節性インフルエンザは毎年流行しているため、罹患率がかなり高いです。全世界では毎年300万人から500万人が重症化し、呼吸器系の症状により29万人から65万人の死者を出しています。合併症がハイリスクとなる人でなければ、ほとんどの場合は自身の免疫力で回復できます。また、すでにワクチンが開発されており、予防接種よりリスクを回避できます。
(詳細は画像をクリックして記事参照)
- MaxOur.com 新型コロナの危険度(感染性・致死率)とインフルエンザなどの比較
合併症がハイリスクとなる人とは
予防手段 | 予防効果 |
---|---|
予防接種 | 乳幼児 20% - 40% 成人 70% - 90% 高齢者 30% - 50% |
密閉・密集・密接を避ける | ★★★★★ |
正しいマスクの着用 | ★★★ |
咳エチケット | ★★★ |
流水と石けんでの手洗い | ★★ |
手指消毒用アルコール | ★★ |
適度な湿度を保つ | ★★ |
定期的に換気 | ★★ |
インフルエンザの予防接種の効果は以下のサイトから転載しています。
- すぐに役立つ暮らしの健康情報-こんにちわ 2008年11月号:メディカル・ライフ教育出版
密閉・密集・密接を避けるを減らせば大幅に感染リスクを軽減できます。
- 首相官邸
マスク着用と手洗いで40%程度の感染リスクを軽減可能です。ただし、マスク着用だけでは効果が薄いです。
- 朝日新聞
咳エチケットとは、感染症を他者にうつさせないための手段です。
- 厚労省
臨床検査技師など専門家でなくても迅速に診断が可能な検査キットが2001年頃より臨床現場で使われ始め、普及している。この検査キットでは、「鼻腔吸引液」「鼻腔ぬぐい」「咽頭ぬぐい液」を用い、15–20分で判断をすることができる。A型とB型の鑑別も可能であるが、ウイルスの亜型の判別までは行えない。
しかし、発症した直後ではウイルス量が少ないため陽性と判定されないことがある。発症後18時間以内はインフルエンザに感染していてもキットで検出できない割合が高く、発症後2日目が最も陽性率が高いとされるが、発症後4-5日たつと陽性率は減少する。
つまり、検査精度の問題により陰性であってもインフルエンザでないとの証明はできず、インフルエンザが疑われる症例であっても、必ずしも迅速検査キットを用いた検査を行う必要はない。むしろ検査自体に苦痛があったり、医療者をウイルス感染させる問題があることから、重症患者や高齢者、血液疾患や糖尿病などの健康上のリスクを抱えた患者以外には、迅速診断検査を安易に行うべきではないとの専門家の意見も見られる。
インフルエンザに対する治療薬としては、下記の抗インフルエンザウイルス薬があります。
ただし、その効果はインフルエンザの症状が出始めてからの時間や病状により異なりますので、使用する・しないは医師の判断になります。
- 厚労省 インフルエンザQ&A
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